不登校支援「ポリヴェーガル理論」

不登校支援 書籍

不登校のお子さんを、より理解するために役立つ本をご紹介します。

近年よく耳にする「ポリヴェーガル理論」について、この本は比較的わかりやすいと思います。

私は「葛西図書館」でお借りしました。

「ポリヴェーガル理論」というのは、私たちの体がどうやって感じたり反応したりするかを説明する理論です。たとえば、怖いことが起きたときにドキドキしたり、落ち着いてリラックスできるときにほっとする気持ちがあったりしますよね。

この理論では、私たちの体の中には「迷走神経」というとても大切な神経があって、この神経が私たちの体の反応をコントロールしています。迷走神経はいくつかの部分に分かれていて、それぞれが違う方法で私たちの体を助けてくれます。

  1. リラックスする部分:安心しているときに働く部分です。このとき、心臓がゆっくり動いたり、体が休んだりします。
  2. 戦ったり逃げたりする部分:怖いことが起きたときに働く部分です。心臓が速くなったり、体がすぐに動けるように準備します。
  3. じっとする部分:とても怖いときやショックを受けたときに働く部分です。このとき、体が動かなくなったりします。

この理論は、私たちがどんなときにどんな気持ちになりやすいかを理解するのに役立ちます。そして、それを知ることで、どうすればもっと安心して過ごせるかを学ぶことができます。

そして「ポリヴェーガル理論」を学ぶことで、下記のように不登校のお子さんの支援活動の役に立つと思います。

1. みんなの気持ちを理解できる

ポリヴェーガル理論を知ると、友だちや先生がどう感じているかをもっとよく理解できます。たとえば、誰かが学校に行きたくないと感じているとき、それは体が怖いと感じているからかもしれません。そうすると、その子が安心できるように助けてあげられます。

2. 安心できる環境を作れる

この理論を使うと、みんなが安心して過ごせるような場所を作る手助けができます。たとえば、静かにできる場所を作ったり、リラックスできる時間を作ったりすることで、学校がもっと楽しい場所になります。

3. どうやってリラックスするか教えられる

不登校の子は、学校でストレスを感じていることが多いです。ポリヴェーガル理論を知っていると、深呼吸をする方法やリラックスする遊びを一緒に考えることができます。これで、その子が少し安心できるようになります。

4. 困ったときに助け合える

もし友だちが困っているときに、どうやって助けてあげればいいか分かります。例えば、友だちが怖がっているときには、一緒にゆっくり話したり、優しく声をかけたりすることができます。

5. 自分自身を理解できる

自分がどう感じているかをもっとよく知ることができます。もし自分が学校に行きたくないと感じたとき、それがなぜかを考えて、どうやって気持ちを楽にするかを学べます。

まとめ

ポリヴェーガル理論を学ぶことで、みんながどうやって安心したり、困ったりするかを理解できるようになります。これにより、学校に行きたくないと感じている友だちを助けたり、自分自身ももっと安心して学校生活を送ることができるようになります。
そして最も大切なことは、「子どもが安心できる家庭」の雰囲気をつくることです。

書名
こころの安全・安心をはぐくむ不登校支援 子どもの心をいやすポリヴェーガル理論に基づく 
著者名
高山 恵子
出版者名
学事出版
出版年
2023/12
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